一橋大学イノベーション研究センターとの共同アンケート調査結果の概要(第一報)

一橋大学イノベーション研究センターとの共同アンケート調査結果の概要(第一報)

「ブロックチェーン技術を活用したビジネスにおける取り組み状況の調査」

IoT、ビッグデータ、人工知能といった最新の情報技術が牽引する「第4次産業革命」とも呼ぶべきイノベーションが、世界的に進みつつあります。そして、これらの技術発展が社会や経済にどんなインパクトをもたらすのか、迅速に把握する必要があります。

一般に新技術に対して事業上の価値を生み出していくには、ビジネス機会として認知していくことが重要だと言われています。他方で、新技術は一定の成熟を見せると社会での注目を集め、ある種の過剰な期待を集めた状態になりますが、その後失望をかい、収束するという仮説が広く知られています。

そこでEdMuse株式会社は、一橋大学イノベーション研究センターと、「技術の活用にあたって企業が直面する課題について学術的に検証すること」と、「ブロックチェーン技術の活用にあたって業界を横断する課題を明らかにし、解決策を模索すること」を目的に、共同でアンケート調査[1]を実施しました。

現在アンケート調査の結果を分析し、第一弾として「組織や個人のブロックチェーンに関する知識量とブロックチェーンに対する期待の関係性」の研究論文を、共著で作成しています。今回は、その調査の第一報として、「個人のブロックチェーンに関する知識量と経営者のブロックチェーンの期待値に関して」の調査結果をご報告いたします。なお、未記入の回答はグラフ化の際に削除しました。

<アンケート概要>
 調査時点:2020年12月中旬
 調査方法:質問票
 有効回答数:579名(会社員/経営者)
 調査実施者:
 吉岡(小林)徹 (一橋大学イノベーション研究センター 講師)
 福井啓介(EdMuse株式会社 代表取締役 CEO)


[1] 「ビジネスブロックチェーンExpo 2020冬」(主催:バイナリースター株式会社)における、パネルディスカッション「経営者目線でのDXを定義し、日本企業が競争優位性を取り戻す方法を徹底議論!」の視聴者を対象に質問票を作成し2020年12月に調査を実施。


Q1. あなたは、一般的にいってブロックチェーン技術はどのような場面で応用可能だと考えますか?当てはまるものをすべて選んでください。

左図から、正解した回答者については、ブロックチェーンが金融取引に応用可能だと捉えている人が最も多い結果が出ています。不正解者のデータとしては「ディープラーニング」や「画像認識」といった、最新のAI技術に関する言葉と紐づけている方が多くいました。ブロックチェーンとそれらの単語がまるで関係ないというわけではありませんが、流行りの技術とブロックチェーンを結び付けて考えているとも考察できます。

 
次に、同質問の回答をもとに、回答者毎の正答率を点数で可視化したグラフをみていきます。正解を1点、不正解は2点マイナスとして、最高点を6点、最低点を0点以下として考えると、以下の結果になりました。

0点以下の回答者が約60%であり、圧倒的に多いことがわかります。ブロックチェーンに対して正しい知識を身に着けている方は本当にごくわずかということがわかります。

 
次に、「ブロックチェーンに対する組織としての期待」に関する質問の結果についてです。これに関しては、ブロックチェーンに関する何らかの取組がある(またはあった)と回答した101名(17%)に対し 、以下の質問で検証しました。
 

Q あなたのお勤め先の経営層は、ブロックチェーン技術に期待していますか。

期待している・やや期待していると答えた人の合計の割合が70%を超えており、高い期待を示している結果となりました。

 

ブロックチェーンに関する何らかの取組がある企業に所属する回答者ではブロックチェーンについての知識量が多い傾向はありましたが、半数近くは知識が限られています。

 


弊社は、このデータを社会科学の手法を用いて分析をしています。分析結果については、今後、改めてご報告いたします。
PDF版ダウンロード:「ブロックチェーン技術を活用したビジネスにおける取り組み状況の調査」(第一報)[PDF:992KB]